源流岩魚タイトルロゴ

渓流魚と遊ぶ
源流岩魚(イワナ)と水中写真で遊ぶ
岩魚を探していたらオロロに刺される
渓流を遡り山の頂上まで登る沢登り、そんな沢屋がよく来る川を訪ねました。 : 2006/8/10

沢屋にとって釣り人は邪魔臭いらしく小馬鹿にしている

源流岩魚・ナメ沢

今回の川は主に沢登りをする沢屋と言われる人達が良く訪れる川です。
釣り人は釣りが目的ですが、岩魚を釣り上げたいという強い欲望から時には崖を降りたり滝を高巻いたりします。
しかしこの行為が沢屋と言われる人たちの逆鱗に触れるらしく、その筋のホームページを見ますと半ば公然と釣り人を小馬鹿にした言動が目立ちます。
工事用のロープが張ってあったから釣り人が入っていたとか・・云々。

管理人 「アノネ、同じ川で釣りをする人と沢登りをする人と一緒にいるのだから、何も釣り人を白い目で見る事はないと思うヨ。」
「釣り人が何かしたの?そりゃね、釣り人には釣り人のマナーがあって、他の釣り人が釣っていたらその上流へは行かないとか、あきらめて別の川へいくとかするんだけど、 沢屋はそれが出来ないから多分ズカズカと入り込んで釣り人に怒られたのが真相じゃないの?。」

それが原因で天敵扱いするのだろーナー。
まあいずれにせよ仲良くしましょう。

多くの釣り人に美しいところと薦められた川

右岸から流れ落ちる滝

この谷は今までにアチコチで出会った釣り人に写真を撮るなら○○谷がいいヨと薦められた川です。
肝心の魚は「五箇山オロロ会」からお墨付きを頂いています。果たしてどうなのでしょうか。
カヌーで来ましたが何の事は無い必要がありませんでした。ちょっとガッカリしました。

オロロの大群に襲われケツを刺される

下流域の様相

ここも「オロロ」の大群に悩まさせられます。
特に流れ込み付近が強烈でおそらく100匹は体の周りを回っているようです。
体の周囲を旋回する「オロロ」の群れに何気なく手を差し出して掴んでみると手の中に「オロロ」がいるじゃありませんか。
どういう事??既にカヌーに乗ったときからオロロに襲われ続けていたためウェットスーツを着込み、手には手袋、頭は防水キャップ、顔は水中メガネで覆い完全武装です。
しかし口元がわずかに露出しているためココを目掛けて「オロロ」が襲ってきます。
もうたまらんと、とりあえず川の中へ逃げ込みます。
川が浅かったためうつ伏せになりましたが、今度はケツの破れ目を目掛けて「オロロ」が襲いかかります。
「ギャー〜〜!」あまりの痛さについ声が出てしまいました。

オカマのヒーちゃん ちょっと、オッサン!何をゴチャゴチャ言っとるの。
で、魚はいたの?


管理人 それがさ、山が雪崩で崩れていて川が埋まっていたのヨ。
多分10メートルほどの高さになると思うけど。

谷の入口あたりで山が崩れ谷が埋まっていた。
そこは深さ2メートルほどの自然のプールが出来ていて仕方が無いので泳いで渡った

雪崩により埋まってしまった谷

この地域の冬場の雪は相当なものだったようです。
山は高さ300メートル幅100メートルに渡って大きく崩れており雪崩の規模も相当だったと思います。
また、崩れ落ちた土砂は川原を埋め尽くしていますがガラ場の山となって石の上にうかつに足を乗せるとガラガラと崩れだしてとても危険な状況です。
今でこそ言えることなのですが、私もうっかりと足を置いた石が崩れだして巻き込まれてしまい大変でした。
堰き止められた川の上は水跡が10メートルほどの高さに及び春先や梅雨時の出水時には巨大なプールになっていたと思われます。
現在でも深さ2メートルほどのプールになっており泳がないと渡る事が出来ません。
果たしてこのような状況で魚はいるのでしょうか?

遡上途中の岩魚。川が土砂崩れで埋まり行く手を阻まれていた

遡上岩魚(メス)

流れ込み付近はザラ川だったのですがちょっとした淵らしいところを覗いてみました。
三匹の岩魚を確認しました。

一匹は素早く逃げられましたが、二匹の岩魚の水中撮影に成功しました。
遡上してはきたものの谷が土砂に埋まっているため止む無く留まっていたものと思います。
大半は「五箇山オロロ会」のお二人が釣り上げたそうですが、それでも大きな岩魚は40cmほどのメスの岩魚です。

この岩魚達を撮影中は未だ川が埋もれているとは全く知らず、「今日はいい日になるかな」と遡上岩魚に期待を寄せていたものです。

土砂崩れのため川が分断され、大きな岩魚は下流に、上流は幼魚や一歳魚ばかり・・
遡上岩魚(メス) 遡上岩魚(20cmサイズ)

しかし、堰き止められた川の下流と上流では生息する岩魚が一変してしまいました。
川が堰き止められる事は岩魚の生態に確実に影響を及ぼす事が良く分かりました。

堰き止められた川の下流には産卵の為遡上を試みる岩魚達が留まり、堰き止められた川の上流には今年生まれた稚魚と居残った2歳未満の岩魚が生息しています。
2歳未満の岩魚は今年は産卵をしないため稚魚がこの川に孵化するのは来年以降になります。

また、川原に堆積した土砂も気がかりです。
川の水は堆積した岩の隙間を流れています。
これが正常な川の流れとして蘇るためにはかなりの年月が必要と思います。
いずれ、堰き止められた上流に出来たプールは、更に上流から流れてくる土砂に最終的には埋め尽くされて、砂が溜まり水位も上がって正常な川になると思います。
しかしプールの深さから、正常な川の様相になるのに4、5年かかるのではないでしょうか。

これと良く似た現象を一度目の当たりにしています。
やはり山の崩落によって谷が埋め尽くされて水は岩の下を流れていたのですが、いつしか上流から流れてきた土砂で埋まり今では通常の流れに戻っています。
水面と埋まった土石との差は2メートルほどでしたが、この川が正常な流れになるのに2年の年月が必要でした。

いずれにせよ、ここは災害復旧の対象にはならないと思いますので、自然の営みに任せて回復を待つしかないかもしれません。
もしかしたらコンクリートの堰堤も考えられますが出来うるならば自然に任せる事が岩魚の将来にはいい事かもしれません。

遡上岩魚が、土砂で埋まった場所を乗り越えたと
淡い期待を持ったが不可能のようだ

さらに上流へと進んでいますが一向に岩魚が見当たりません。
もしかしたら、梅雨時の出水時に自然に出来た堰堤を乗り越えた遡上岩魚もいるだろうと淡い期待を持っていましたが夢でした。
どうも出水時の水は岩の下を流れたようです。

いくら岩魚が滝をも登るといえども岩の下は潜れないようです。
先へ行こうか別の川へ行こうか迷いましたが、もう少し上流へ行く事にします。
この川の先端はまだまだ随分と先のようで、まだ流れ込みから300メートルほどしか進んでいません。まったく核心部に触れていないのです。

沢屋はここから二キロ先の滝を目指す

事前に調査したところ、沢屋はここから2キロほど上流の滝までとりあえず行き、そこから滝をいくつも登り、さらに断崖絶壁をトラバース(横に移動)し山の頂上へ出て別の谷を下るようです。
日程的には2日必要なようで滝の上の開けた場所でテントを張り一泊するようです。

私にはそこまでは無理なので帰りの時間ギリギリ2時までに行けるところまで行ってみようと覚悟を決めました。

オロロの数も減り、冷たい川に浸かって体を冷やす

岩魚一歳魚

ところで先ほどまであれほどいた「オロロ」の数が少なくなってきました。
水温の加減か?と思い水温計で測ったところ「12度」。
かなり冷たいようです。
しかしこの暑さには水の中はとても気持ちがいいものです。
温泉にでも浸かっているようにしばらく水の中でプカリプカリと体を休めます。
「あー極楽極楽」

やっとのことで、岩魚を見つける

ココはまだ下流域。
やっと岩魚がいました。
一歳魚と思われます。

時間が4時間ほど経ち、帰りの時間が気になります
大滝はまだこの先1キロ上流。岩魚はほとんど見かけなくなりました

この谷のシンボルとなっている滝はこの先1キロほど上流です。 岩魚もトント見かけなくなりましたし、ボチボチ下流へ下ります。

富山県・沢登り師が登る谷では、ここまでが限界でした

行く手を阻むツルツルの岩、さて?どうやって登ったのでしょうか?

アリャリャ。面倒くさい淵です。
岩を掴もうにもツルツルで手も引っ掛かりません。
水の中で立とうとしても川底に足が届きません。
おまけに、片手に重い水中カメラを持っています。
質問??さてどのようにしたでしょう?

1、右側を落ち込み付近まで泳ぎ、流れの泡に乗って左側まで流されて左側のヘツリを掴んで登る。
2、左側に体を沈め足で水面下の足場を探り、手で岩のヘツリを掴みながら進む。左側の一番小さな落ち込みに体をこじ入れて登る。
3、面倒なので帰った。

どのようにして登ったのでしょう

正解:3
面倒臭いので帰りました。岩魚もおらんし。

泳ぐ岩魚

どうも谷の規模に対して岩魚が少ないようです。原因は色々ありますが概ね次のような事が
1、淵などの出水跡をみると3メートルほどになりかなりの暴れ川で魚が流された。
2、川が相当冷たくて水生昆虫が少ない。
3、川が開けており川の上を覆い被さる樹木が少ない。このためやはり木から落下する餌が少ない
4、釣り人が多い
4はどうかなと思いますが、1,2,3は少なからずも的を得ていると思います。